2009年 03月 06日
Parsifal
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No. 2009-012
Date: 2009-03-09
Place: Staatsoper Berlin
Info: Staatsoper Berlin
Rating: ★★★★☆
今回は本当に豪華キャストだった。Parsifal 役が Placido Doming、Kundry 役が Waltraud Meier、そして指揮は Daniel Barenboim。本当はこれに Gurnemanz 役の Rene Pape が入っていたのだが、病気だったのか代役が入っていたのはちょっぴり残念だった。(まぁ、代役の人も悪くはなかったけど、僕はあの Pape のゆとりのある声と風貌が大好きなのだ。ステージ上で彼は、何をやっても歌っても、非常に様になっている気がする。)
今回のチケットは、何ヶ月も前に買っておきながら、実はドミンゴが歌うことは2日前に気がついた(笑)。最初はもうかなりのおじいちゃんであるドミンゴに若者であるパルジファル役が本当に似合うのか、正直、半信半疑だったのだが、舞台監督はこのドミンゴの年齢を逆に上手く利用していたのには感心した。最初の2幕は茶色の長髪のカツラを着けて歌い、第3幕は素の白髪で登場してきた。あれはなかなか粋な演出だと思った。
ただし、第3幕で変わるのが彼の髪だけではない。セットががらっと変わり、全てのキャストの服装もがらっと変わる。中世のスペインから、急に現代のNY(?)になってしまうのだ(笑)。あまりの変化にちょっと戸惑ってしまった。パンク姿の騎士たちが登場する最後のシーンはどうなんだろう…。ちょっと微妙。まぁ、アイデアは面白いし上手いとは思ったけど。
歌の方は、一番印象に残ったのは Waltraud Meier。やっぱりすごいわ、あの人。声量もあるし、特に第2幕は迫力あった。ドミンゴももちろん良かったんだけど、もっと若い時の歌を聴いたら、また違った印象を受けるのかな、とも思った。今の彼と、例えば去年見た Villazon を比べたら、やっぱり Villazon の方がインパクトはあったような気がする。声の張りがやっぱり違うと思う。
音楽は文句なし。本当にすばらしかった。やっぱりバーレンボイムってすごいのね。持っているCDの Parsifal よりも、今回の生演奏の方が数段良かった。(生の方がいいのは当たり前じゃん、と思う人もいるのかもしれないが、僕は必ずしもそうとは思っていない。下手な生演奏よりも、いい演奏のいい録音の方が聴き心地がいいことはたくさんあるような気がする。)
休憩2回を含めて計5時間半のこの公演。長かったことには変わりないけど、最後まで十分に楽しませてもらった。最後は満員の観客がスタンディング・オベーション。なんか特別な瞬間に居合わせることができた、そんな気持ちにさせてくれる公演だった。
Date: 2009-03-09
Place: Staatsoper Berlin
Info: Staatsoper Berlin
Rating: ★★★★☆
今回は本当に豪華キャストだった。Parsifal 役が Placido Doming、Kundry 役が Waltraud Meier、そして指揮は Daniel Barenboim。本当はこれに Gurnemanz 役の Rene Pape が入っていたのだが、病気だったのか代役が入っていたのはちょっぴり残念だった。(まぁ、代役の人も悪くはなかったけど、僕はあの Pape のゆとりのある声と風貌が大好きなのだ。ステージ上で彼は、何をやっても歌っても、非常に様になっている気がする。)
今回のチケットは、何ヶ月も前に買っておきながら、実はドミンゴが歌うことは2日前に気がついた(笑)。最初はもうかなりのおじいちゃんであるドミンゴに若者であるパルジファル役が本当に似合うのか、正直、半信半疑だったのだが、舞台監督はこのドミンゴの年齢を逆に上手く利用していたのには感心した。最初の2幕は茶色の長髪のカツラを着けて歌い、第3幕は素の白髪で登場してきた。あれはなかなか粋な演出だと思った。
ただし、第3幕で変わるのが彼の髪だけではない。セットががらっと変わり、全てのキャストの服装もがらっと変わる。中世のスペインから、急に現代のNY(?)になってしまうのだ(笑)。あまりの変化にちょっと戸惑ってしまった。パンク姿の騎士たちが登場する最後のシーンはどうなんだろう…。ちょっと微妙。まぁ、アイデアは面白いし上手いとは思ったけど。
歌の方は、一番印象に残ったのは Waltraud Meier。やっぱりすごいわ、あの人。声量もあるし、特に第2幕は迫力あった。ドミンゴももちろん良かったんだけど、もっと若い時の歌を聴いたら、また違った印象を受けるのかな、とも思った。今の彼と、例えば去年見た Villazon を比べたら、やっぱり Villazon の方がインパクトはあったような気がする。声の張りがやっぱり違うと思う。
音楽は文句なし。本当にすばらしかった。やっぱりバーレンボイムってすごいのね。持っているCDの Parsifal よりも、今回の生演奏の方が数段良かった。(生の方がいいのは当たり前じゃん、と思う人もいるのかもしれないが、僕は必ずしもそうとは思っていない。下手な生演奏よりも、いい演奏のいい録音の方が聴き心地がいいことはたくさんあるような気がする。)
休憩2回を含めて計5時間半のこの公演。長かったことには変わりないけど、最後まで十分に楽しませてもらった。最後は満員の観客がスタンディング・オベーション。なんか特別な瞬間に居合わせることができた、そんな気持ちにさせてくれる公演だった。
by s_i33
| 2009-03-06 17:00
| オペラ・バレエ